
うつ病で休職すると聞くと、
「一日中寝ているの?」
「少し休めば元気になるのでは?」
そんなイメージを持たれることがあります。
ですが、実際の休職期間の一日は、想像以上に静かで、そして葛藤の多い時間です。
この記事では、うつ病で休職した人の「リアルな一日」を通して、外からは見えにくい心の状態や、回復期の日常についてお伝えします。
※体験談形式ですが、多くの当事者に共通しやすい流れとしてまとめています。
朝|起きた瞬間から始まる重さ
目は覚めている。
でも、体が動かない。
休職中でも、朝はやってきます。
仕事に行かなくていいはずなのに、胸の奥が重く、息が浅い。
「今日も何もできないかもしれない」
そんな不安が、起き抜けに頭を占領します。
スマホを見ると、平日であることが分かる。
それだけで、罪悪感がじわっと湧いてくることもあります。
午前|何もしないことへの罪悪感
洗顔をする。
着替える。
それだけで、エネルギーを使い切ったような感覚になります。
「今日はこれだけできた」
そう自分に言い聞かせながらも、
「こんなことでいいのだろうか」
という声が頭の中に残ります。
何もしない時間が、
・怠けているように感じる
・社会から取り残されているように感じる
そんな感覚につながりやすいのが、この時間帯です。
昼|少しだけ現実に触れる
昼食の時間。
食欲がある日もあれば、何も喉を通らない日もあります。
テレビをつけると、普通に働いている人たちの姿が目に入る。
SNSを開くと、誰かの「日常」が流れてくる。
それを見て、
「自分だけ止まっている」
と感じてしまうことも少なくありません。
そのため、あえて情報を遮断する人も多いです。

午後|回復と落ち込みが交互に来る
午後になると、少しだけ頭が動く日もあります。
・短い散歩に出る
・本を数ページ読む
・洗濯を回す
ほんの小さな行動でも、「今日は少しマシかもしれない」と感じられる瞬間があります。
ただし、その直後に、
「こんな程度で疲れている自分はダメだ」
と落ち込んでしまうこともあります。
回復期は、良くなったり悪くなったりを繰り返します。
一直線ではありません。
夕方|一日の終わりに出てくる不安
日が傾いてくると、
「今日も何もできなかった」
という思いが強くなります。
仕事をしていない。
成果も出していない。
その事実が、自分の存在価値と結びついてしまうことがあります。
「このまま社会に戻れなかったらどうしよう」
そんな不安が、夕方から夜にかけて強くなりやすいです。
夜|眠る前の反省会
布団に入ると、頭の中が急に騒がしくなります。
・過去の失敗
・職場での出来事
・もしもの未来
考えなくていいはずのことが、次々に浮かんできます。
「ちゃんと休めているのだろうか」
「早く治らなきゃいけないのでは」
そんな焦りが、眠りを浅くします。
休職中に多くの人が感じること
うつ病で休職すると、多くの人が次のような感情を抱きます。
・休んでいることへの罪悪感
・回復の遅さへの焦り
・社会との断絶感
ですが、これらは回復期によくある反応です。
「自分だけおかしい」わけではありません。

回復のために大切な視点
① 何もしない日は「失敗」ではない
休職中の目的は、成果を出すことではありません。
回復することです。
何もしない一日も、治療の一部です。
② 他人のペースと比べない
回復の速度は人それぞれです。
比べるほど、回復は遠のきます。
③ 小さな変化に目を向ける
昨日より少し眠れた。
今日は外の空気を吸えた。
それだけでも、十分な前進です。
まとめ
うつ病で休職した人の一日は、外から見るほど「楽」ではありません。
何もしていないようで、心は必死に回復しようとしている。
それが、休職中のリアルです。
もし今、同じような日々を過ごしているなら、
「ちゃんと休めている」という事実を、どうか忘れないでください。
次のステップとして、
今日は「できなかったこと」ではなく、「できたこと」を一つだけ思い出してみてください。
それが、回復への確かな一歩になります。
